2021年7月24日のオリンピック開会式から始まり、9月5日のパラリンピック閉会式まで、東京2020オリンピック・パラリンピックの選手たちの躍動する姿が昨日のことのように蘇ります。
たくさんの感動を与えてくれたオリンピック・パラリンピックには大会を支えてくれたスタッフやボランティアの方が多くいらっしゃいました。
横浜ラポールからも、おもちゃ図書館で非常勤としてご活躍なさっている池邉さんが、今回のオリンピックのボランティアに参加しました。気になるボランティアのお仕事の内容やテレビではわからない現地の様子や感想をインタビュー形式で行ってみました。
―東京2020オリンピック・パラリンピックのボランティア活動、お疲れ様でした!
―ボランティア活動を終えて、率直な感想は?
池邉:やり遂げた~!!という圧倒的な達成感や満足感と、夢から醒めたような寂しさでいっぱいです。
フルタイムに近い活動時間、1日何万歩も歩き回る運動量、英語をはじめとした外国語が飛び交う環境、何より世界最大のスポーツの祭典の成功に関わるというプレッシャーで、すごくヘトヘトになりました(笑)。
でも、活動が心の底から楽しくて、私にとって一生の思い出になりました!
―オリンピック・パラリンピック、それぞれのボランティアの活動内容は?
●オリンピック:
池邉:残念ながら本来の活動は、新型コロナウイルスの感染拡大により、全て中止となりました。
本来ならば横浜国際総合競技場(サッカー)と横浜スタジアム(野球・ソフトボール)の会場内・会場周辺で、観客・関係者等への案内誘導やチケット対応などを行う予定でした。
●パラリンピック:
池邉:パラリンピックでは、2つのボランティアを担当させていただきました。
◆パラリンピック開会式の選手誘導(新国立競技場(オリンピックスタジアム)):
式典前の選手誘導、アスリートパレード中に選手を指定の位置まで誘導、選手の写真撮影や早退への対応、式典終了後の選手誘導、など
◆パワーリフティング競技の国際競技連盟・審判団のサポート(東京国際フォーラム):
池邉:競技会場内外で国際競技連盟(英:International Sports Federation,IF)の方々と審判団(英:Technical Official,TO)の方々向けのヘルプデスク、選手やその他関係者向けのヘルプデスク、練習会場の見回り、競技会場の見回り、など
―会場の雰囲気や様子を教えてください
池邉:無観客であっても音楽や光の演出、会場DJのナレーションは健在で、選手たちが楽しく最高のパフォーマンスを発揮できるように、また観戦中の関係者やボランティアが盛り上がれるように、とても工夫されていました。
大きな行動制限のある大会でしたが、皆さんとても楽しそうでした!
また、世界最大のスポーツの祭典とあって、会場のいたる所に「TOKYO 2020」の装飾が施されていて、歩き回っていてとても楽しいです。
床にはゴミ一つなく、さすが日本だなと思いました。
なお、会場に入る全ての人は、消毒・検温・手荷物検査・1日1回以上のPCR検査が義務付けられていました。
もちろん、私たちボランティアも対象です。
―一緒にボランティア活動をする人には、どんな人がいるのですか?
池邉:年齢も性別も国籍も言語も宗教も仕事も障がいの有無も問わない、本当に様々な方がボランティアとして参加されています。
特定の人に偏っていることはありません。
これこそがまさに多様性なのだなと思いました。
そんな私たちが一致しているのは、「活動を心から楽しむ」ということ。
大会を最高に楽しむ!後ろを向いている暇はありません。
―今回、東京2020 オリンピック・パラリンピックのボランティアをやろうと思ったきっかけは?
池邉:2016年にリオオリンピック・パラリンピックをテレビで観戦したのがきっかけです。
日本・東京でオリンピック・パラリンピックが開催されるなんて、こんなの一生に一度しかない!と思い、すぐにボランティアに応募しました。
2016年は熊本地震が発生した年で、その災害ボランティアから私のボランティア人生はスタートしました。
2019年にはラグビーワールドカップ2019に、観客・関係者等への案内誘導のボランティアとして参加しました。
―ボランティア活動の一番の醍醐味は何ですか?
池邉:何ものにも代えがたい達成感や満足感ですね。
あくまで「ボランティア」なので、これといったお金は貰えません。
すが、活動を終えたときに心がスーっとなり、気分が良くなる不思議な感覚があります。
ぜひ、皆さんにも色々なボランティア活動に参加してほしいですね。
―次回のオリンピック・パラリンピックのボランティア活動の予定は?
池邉:まだまだ新型コロナウイルスが続く世の中なので、日本以外でのボランティア活動は、オリパラなどのスポーツ大会、またそれ以外のボランティア活動も含めて、当面の間は控えます。
その代わり、日本で行われるもののボランティア活動は継続したいですね。
世界三大大会の内、ラグビーワールドカップとオリンピック・パラリンピックの二つを制覇したので、次の目標は残り一つのFIFAワールドカップ(サッカー)に参加することです。
それまでの間、地元のイベントや障がい者スポーツ大会のボランティアに参加していきたいです。
―その他、何か伝えたいことがあればお願い致します
池邉:スポーツに限らず、ボランティア活動には他では得られない達成感や満足感があるという、素晴らしい魅力があります。
もし興味がありましたら、ぜひボランティアの扉を開いてみてください。
「ボランティア(英:Volnteer)」には「進んで行う」や「志願する」などの意味があります。「これやりたい!」と強く思ったら、自らの固い意志で進んで行動していただけたらと思います。
―池邉さん、ご協力ありがとうございました。
part1では別の方のインタービュー記事となっています。
別の競技や別の視点から見た内容で、興味深い記事になっています!
そちらも見てみてください😃