横浜R2年3月12日(木)

【インタビュー】おやつめし!楽しく作る食卓を伝えたい

横浜ラポールでは4年前から「おやつめし」という料理教室を年に3~4回開催しています。

体に優しい素朴な材料を使って、おやつのような、ご飯のような、親子で楽しみながら作 るメニューなので「おやつめし」です。

講師の野口悦子さんは1934(昭和9)年生まれ。

1956(昭和31)年に大学の食物学科卒業後、 栄養士となりました。

調理科学の教授とご結婚後、3人のお嬢様を育てながら、「たとえ質 素でも、いかに心豊かな食卓にするか」

「小さい台所、少ない時間でもできる料理」を探求 してこられました。

ラポールの教室講師になったきっかけは、「末の子がダウン症だったことで、親同士も勉強会や体験学習等を通じて長い付き合いになりました。

様々な出会いの中で横浜障害児者を守る会の方ともつながっていて、ラポールを紹介されました。」とのことです。

野口先生の料理教室は家庭的な暖かさがあふれています。

参加者一人一人の顔を見ながら、楽しそうにお話されます。

料理する手を、まるで実験を見るように子ども達の目も輝きます。

「みんなね。これがない、あれがないから料理できない、なんて言わないで、あるもので大丈夫。案外うまくできますから。」

「料理をすることで、子どもにできることが増えて自信になります。」

「最近、すぐ低糖や無糖っていうけど、砂糖の力ってすごいですよ。

防腐剤や膨張剤の役目、素材を柔らかくしたり食感を変えたり。

砂糖を目の敵にして他の物を色々入れるのもどうなのかなあ。」など、現代人にはちょっと耳の痛い話もあります。

参加者の方からは、

「親子で料理するなんてあまりしなかったけど、これからは一緒にやってみたい。」

「お弁当作りに親子で挑戦します。」

「先生の話は元気になります。」などの感想が聞こえてきます。

また、野口先生のレシピ集『楽しく作る食卓』も好評です。

料理のコツ、野菜、肉、魚、卵、豆、米など素材別の簡単にできるメニュー、気軽にできるお菓子などがご家族やご友人の紹介とともに満載されています。

皆さんも、料理にチャレンジしてみませんか?

ちょこっと一品~りんごをつかって~

長芋とりんごの煮物

    1. 下処理した長芋1/2本を一口大に切る。
    2. りんご1個は8等分して芯をとり、一口大に切る。
    3. 長芋とりんごを鍋に入れ、ひたひたの水と砂糖大さじ3、塩少々を入れて煮る。
      *生で食べられる材料なので調理時間が短くて済む。

豚肉のりんごロール

        1. りんごを櫛形に16等分に切り、芯をとる。
        2. 1を豚の薄切り肉で巻く。
        3. 塩、コショウで味付けし、オーブントースターまたはフライパンで加熱する。
            *カレーに入れてもおいしい。

 

ちょっぴり雑学

栄養士の資格が最初にできたのは日本です。

終戦後、食べるものが満足に手に入らなかった時代に、人々の栄養状態の改善を目的として、1947年に栄養士法が誕生しました。

第二次世界大戦に敗戦した日本では、戦時中から続いた深刻な食糧不足によって、多くの人々が飢えや栄養失調に苦しんでいました。

そんな中、敗戦後の限られた食料を有効活用し、上手に栄養を摂取する方法を提案したり、国民の栄養調査を実施したりと、栄養士の役割と活躍の場は急速に広がっていったそうです。

1947年には新憲法(日本国憲法)のもと、「栄養士法」が制定され、栄養士の社会的な位置づけが確立されました。

同時に、国家資格として公的に認められた「栄養士」が誕生し、その歴史は現在に至ります。