11/27(土)障害者スポーツ文化センター横浜ラポールにて、障害者週間啓発イベント LIVE@RAPPORT ~はじめてのライブ体験会~が開催されました。
今回のイベントは、横浜出身のアーティスト瑛人さんが、横浜ラポールに出演!?というだけでなく、コロナ対策のためラポールシアターの定員300名の半分の150名限定ということもあり、情報公開から1週間であっという間にチケットの予約は埋まってしまい、キャンセル待ちが何組も出るという状況でした。
開場前からラポールシアターには今日のLIVEを待ちわびたお客様がたくさんいらっしゃっていました。
通常のライブとは異なり、LIVE@RAPPORTでは、はじめてライブを体験するお客様や、突然、大きな音が鳴ったり、照明が消えて真っ暗になったりすると不安になってしまうお客様もいるので、ライブが始まる前に練習会が行われました。
今回、MCを務めた橋本聖子さんの合図とともに…
ゆっくりと照明が暗くなったり、ゆっくりと音楽が会場に鳴り始めました。
また、コロナ禍でも気持ちよくライブを楽しむために、お客様が歌う代わりに拍手をしたり、会場で配られたペンライトを振って会場を盛り上げます。
ライブが始まる前に、そんな練習をMCの橋本聖子さんと楽しくできたことで緊張していたお客様もリラックスしてライブに挑むことができたのではないでしょうか♪
今回のLIVE@RAPPORTのオープニングアクトを務めてくれたKo-seiさん。憧れの瑛人さんとの共演という事もあり、舞台袖ではいつもより緊張しているように見えましたが…本番が始まると、いつも通りの素敵な歌声を聞かせてくれました。
続いて登場したのは、今回のメインアクトの瑛人さん、ステージに上がる前からラポールシアターのお客様がみんな興奮しているのが伝わってきました。
そして瑛人さんがステージに登場し歌い始めると同時に、会場がすっと一気に惹き込まれるような空気に変わりました。
今回、LIVE@RAPPORTが本当に生まれてはじめてのライブ体験という方がほとんどだったにもかかわらず、会場には温かい空気と一体感がありました。
曲中のMCでも会場を盛り上げる瑛人さん。
今回の出演者は皆さん横浜出身であることもあり、お客様にとっても身近な存在に感じられたのもライブ会場が温かい空気に包まれた理由の一つかもしれません。
そして、今回のLIVE@RAPPORTのトリを飾ってくれたのは千尋さん。
知的障害者支援施設で勤務した経験があるだけでなく、中学生の頃は横浜ラポールを利用したこともある千尋さんの歌声はソウルフルなだけでなく、とても優しくお客様に届いていました。
千尋さんのライブははじめての方でも参加しやすいように、手拍子をしたり、ペンライトをみんなで振ったり、会場が一体となって楽しみました。
ライブ後に、千尋さんは「どんな人でも当たり前にライブ会場に足を運べる社会にしたい。少しでも音楽を楽しんでくれたら嬉しい」と語ってくれました。
お客様に頂いたアンケートには、今回、出演したアーティストへの感謝の気持ちが多くあったのが特徴的でした。
以下、アンケート抜粋
・Ko-seiさん、美しい歌でした。横浜に住んでるってとても感じました。瑛人さん、優しそうで生きにくさを歌にしていて、手帳持ってる人々に嬉しい存在。千尋さん、また横浜で歌ってくれたら素敵。
・周りを気にせず楽しめてよかったです。最高の初ライブ体験でした。ありがとうございました。
・今回のようなバリアフリーライブはとても嬉しいです。声を出したり、おしゃべりをしてしまうので、通常のコンサートは難しかったりするので、バリアフリーはありがたいです。
・とても楽しかったです。声を出してしまうことが多い息子にはとても貴重な体験でした。私もとても楽しく幸せな時間でした。
・ペンライト盛り上がった。きれいだった。
はじめてのライブ体験会とは?
はじめてのライブ体験会は、興奮して席を立ってしまってもOK👌
声を出しちゃってもOK👌ちょっとだけでもライブを楽しめたらそれでOK👌
出演者・お客様・スタッフみんなで一緒に素敵なライブを作りましょう!!
というコンセプトです。
いきなりライブやフェスの会場に足を運ぶのはまだちょっと…という方も普段通っているラポールなら来れるという方も多くいらっしゃいました。
また、急に声を出したり、立ち上がったりしてしまうと周りの人に迷惑をかけてしまうのではないか?途中で退出するとアーティストに失礼ではないか?という思いから、なかなか行きたくてもライブ会場には足を運べない方も多くいます。
そんな方々に少しでも体験会で練習の場を提供できればという思いから始まっています。
また、会場のバリアフリーという意味でも、今回は15組の車椅子やバギーの方が参加してくれました。
ラポールシアターでは60名様分の車椅子席があります。(現在はコロナ禍のため30席)また直結の地下駐車場があることも、車椅子やバギーの方にとってはアクセスしやすい要因になるのではないでしょうか。
ライブ前に行われたバックステージツアーの様子
LIVE@RAPPORTにお申込みのあった中から抽選で選ばれた5組がバックステージツアーに参加してくれました。
今回のバックステージツアーでは、瑛人さんのリハーサルが少しだけ見れるという予定のものでしたが…蓋を開けてみれば、瑛人さん、スタッフ様の優しい対応と心遣いで公開リハーサルにしていただいただけでなく、リハーサル後に参加者にサインや写真撮影をしていただきました。
重度心身障害者の参加者も施設の方と一緒に参加してくれました。
いつも瑛人さんの楽曲を聴いてパワーをもらっているという参加者にとって本当に夢のような時間だったかもしれません。
リハーサルが終わって、本番前の忙しい時間にもかかわらず、長い時間、参加者の方に声を掛けたり、コミュニケーションをとってくれました。
車椅子やバギーの参加者とも視線を合わせて優しい笑顔で会話をする瑛人さんの姿を見て更に熱烈なファンになったスタッフも笑
バックステージツアーの参加者は、普段はテレビの中でしか見ることのできない瑛人さんが歌っている姿を見ただけでなく、お話が出来て本当に嬉しそうな素敵な笑顔を見せてくれました。
ステージに展示された壁画
今回のLIVE@RAPPORTではステージに10/30日に開催されたKENSUKE TAKAHASHIアートワークショップの作品が展示されました。
ステージの上の巨大壁画の存在感に驚いたお客様も多かったのではないでしょうか?そして何よりも今回のワークショップに参加した親子が完成した作品を初めて目の当たりにして感動している姿が見れました。
まさか自分の作品の前でアーティストがライブをするとは夢にも思わなかったという声もありました。当日はKENSUKE TAKAHASHIさんもライブに顔を出してくれました。
KENSUKE TAKAHASHIアートワークショップ2021の様子はこちら
出演者プロフィール
~ 瑛人(えいと) ~
神奈川県横浜生まれのシンガーソングライター。
2020年「香水」が数々の主要音楽チャートで1位を獲得し、年末には「NHK紅白歌合戦」への出演を果たす。
2021年元旦に1stアルバム『すっからかん』を発売し、自身初のツアーを完走。
2021年瑛人の第2弾となる配信シングル「掃除」を7月28日にリリース。
~千尋(ちひろ)~
横浜出身/在住。深く、時に逞しく、類い稀なるその声は聴く者の胸を強く打つ。Soul、Jazz、Reggae、唱歌などジャンルにとらわれない多彩な表現と、普遍的なメッセージ、あたたかくもパワフルなライブパフォーマンスは、性別、年齢を越え多くの人に支持されている。日本各地の野外イベントやライブイベントへの出演、スノーボードDVDやテレビ番組への楽曲提供、ラジオのパーソナリティ、舞台出演など幅広く活動中。近年は絵本朗読と即興演奏やワークショップなど新たな表現の場を広げている。
~ Ko-sei(こーせい) ~
横浜出身18歳 ピアノ弾語りシンガーソングライター
学校での出来事や普段に感じたことを歌にしている。ピアノ弾き語りで横浜を中心にライブで活動、CDリリース等、精力的に活動している。夢は日産スタジアムでライブをすること。物ごころがついた頃より、おもちゃのピアノを弾き始め、6才よりクラシックピアノを習い始める。10歳より、自作曲を作り歌い始める。近隣小学校(人権学習)・福祉施設などでも活動。東京都ヘブンアーティストのライセンスを取得。
MC:橋本聖子
神奈川県川崎市出身。国会議員の橋本聖子さんと同姓同名で話題となった。シンガーやモデル、ミュージカルなど幅広く活動中。2022年きかんしゃトーマスファミリーミュージカル出演予定。
協力:Garden Grove
撮影:masashi.noda