横浜文化R6年8月2日(金)開催

夏休みスペシャル~ズーラシアンブラスミニコンサート

令和6年8月2日(金)ラポールシアターにて、障害のある方とそのご家族、介護者の方向けの「芸術鑑賞支援」として、夏休みスペシャル~ズーラシアンブラスミニコンサートを開催しました。

午前、午後の2部制でそれぞれ違う演目で公演を実施。一日総計385名の方に、ズーラシアンブラスの素晴らしい金管五重奏を楽しんでいただきました。

【ズーラシアンブラスプロフィール】

指揮者のオカピをはじめ、演奏するのは全て希少動物という金管五重奏「ズーラシアンブラス」。クラシック音楽における絵本のような役割ができれば…と2000年に誕生しました。海外公演を含め、全国各地で年間150を超える演奏会を行っており、また多数のCDをリリースしています。

結成のあらすじはこうです。

「まじめでしっかり者のオカピが、大好きな音楽で生きていこう、と決めたのは今から少し昔のことです。北極での演奏に限界を感じていたホッキョクグマと一緒に、世界の色んな国を回って、孤高のトランぺッターインドライオン、お調子者のスマトラトラを見つけ出しメンバーに誘います。噂を聞きつけたドゥクラングールが、ぼんやり眠ってばかりのマレーバクを誘ってオカピに会いに来ました。そうして結成されたのが金管五重奏ズーラシアンブラスなのです。」

コンサートは、緞帳が上がると同時にまずはクラシックの名曲からスタート!会場の外まで響き渡る、素晴らしい五重奏の音色に会場の空気はがらっと変わります。そして1曲目披露の後は、メンバーの紹介です。

プレーヤ―さんがそれぞれの楽器を高らかに鳴らしてご紹介です。それぞれ音色も大きさも異なる楽器で、興味津々の会場の皆さん。お調子者のスマトラトラさんは、演奏後にはファンサービスの投げキッス…しかしなかなか席に戻ってくれなくて、指揮者のオカピさんにお願いされてしまいます。

一番大きなテューバを抱えたホッキョクグマさんは、重厚な音色を奏でて会場中を惹きつけます。

ホルンのマレーバクさんの番では…あれれ、マレーバクさんは、楽器を抱えたまま眠ってしまっています!会場中からの「起きてー!」という力を合わせたコールで、やっとこさ目を覚ましたマレーバクさんでしたが、なんと今度はマレーバクさんがホルンをひと吹きするごとに、ひとりずつメンバーが眠ってしまうハプニング!

次々眠ってしまうプレーヤーさんたちに、「これは大変!」と慌てた司会者さんが、再び会場のみなさんにお願いしてプレーヤーさんを起こします。

「起きてー!!」

会場中の笑い声と大声援に応えて、さぁ、やっと全員ご紹介!ここからは、手遊びあり、ダンスありの楽しい曲や、リクエストコーナーでは「会場の拍手の大きさ」で指揮者のオカピさんがリクエスト曲を決める演目もあり、会場が一体となった素晴らしい演奏が続きます。

リクエスト曲は、午前は「となりのトトロメドレー」に決まり、午後は「天空の城ラピュタメドレー」でした。午前のメドレーはおなじみのトトロの映画からテンポの良い曲で構成され、会場中がにぎやかに。午後は天空の城ラピュタの壮大な曲も交え、うっとり聞き入るメドレーでした。

「声を出してもOK!」「体を動かしてもOK!」「医療機器のアラームが鳴ったり、医療ケアの処置もOK!」みんなで楽しむコンサートです。それぞれ思い思いに、声を上げたり、応援したり、温かな雰囲気であっという間に最後の曲になります。

午前は「アルプス一万尺」午後は「こげよマイケル」で、それぞれだんだんテンポアップするダンス曲で、会場中のボルテージは最高潮に!そして、会場が大盛り上がり拍手喝さいの中「それでは、またお会いしましょう!!」「さようならー!」とコンサートは大盛況のうちに閉幕となりました。演奏時間はおよそ30分間という短さからは想像できない、圧倒的な感動でした。

終了後のアンケートには、さまざまな熱い感想が寄せられました。

金管楽器の音が想像以上に伸びて大きく、びっくりしてしまったお子さんもいらっしゃいましたが、たくさんの感動が紙面から伝わりました。(アンケートより原文のまま抜粋させていただきました)

「金管楽器の響き渡る音が美しく、別世界に連れて行ってくださったような、素晴らしい時間をいただき、ありがとうございました。『座ってパフォーマンスを見る』ことがとても難しい多動の息子が、まるで音が見えるかのような表情で、はっとしてじっと聴いていました。ありがとうございました!」

「開始30秒で感動して泣いてしまいました。子どもたちも、動物さんたちにくいついて聞き入って楽しんでいました。また聴きたいです」

「楽しくて、優しいコンサート。ありがとうございました」

「我が子に演奏を聞かせることができて良かったです!声を出したり、踊ったり、安心して鑑賞できました!」

「とても楽しく過ごせました。外出が大変な娘にも、安心していい体験ができてよかったです。ありがとうございました!」

「盲ろうである息子は終始笑いっぱなしでした。楽器の生の音、振動が楽しかったのだと思います。笑いありで、親子共々楽しかったです!」

「コンサートはいい経験だと思うのですが、なかなかハードルが高いけれど、今回視覚障害があっても楽しめて、時間もそんなに長くなく気軽に参加できました」

「感動と笑いをありがとうございました。『素晴らしき世界』感動しました」

ズーラシアンブラスの皆さん、ラポールシアターを素晴らしい世界へいざなってくださり、本当にありがとうございました!