横浜文化R6年5月18日(土)開催

地域活動支援~ラポールおもちゃ図書館がやってくる!

 横浜ラポールおもちゃ図書館では、障害や発達に心配のあるお子さんや、障害福祉に関係する施設、障害児地域訓練会、障害児サークルなどの団体に、「おもちゃの貸出」と、おもちゃ図書館のおもちゃで遊べる「遊び場」の提供をしています。おもちゃ図書館では一般的なおもちゃだけでなく、視覚障害や聴覚障害、身体障害や重度障害のあるお子さんが使いやすいような機能を搭載したおもちゃも多数扱っています。また、障害のある方が働く地域福祉施設で作っていただいたおもちゃもあり、開館当初から「おもちゃ」を通して障害のあるお子さんやご家族の余暇を支援し、地域との交流を図っています。

 「地域活動支援~ラポールおもちゃ図書館がやってくる!」は、市内の障害福祉施設や障害、発達に心配のあるお子さんに関わり団体や地域訓練会、サークルなどを対象に、「おもちゃ」を通して活動する事業を支援するものです。

 今年度最初の支援先は、金沢区にある地域活動ホームシーサイドおもちゃ文庫です。

 シーサイドおもちゃ文庫さんリーフレットによると「親子でゆったり遊びたい、子育てにモヤモヤを感じている、子どもを遊ばせながらおしゃべりもしたい…という親子でほっとくつろげる場所として、発達に心配のあるお子さんや近隣地域のお子さんに向けて、昨年10月にオープンしました。『おもちゃ』と『遊び』そして『人との関わり』の中で、お子さんとご家族が安心して過ごすことのできる地域の居場所でありたいと思っています」とのこと。月に3回~5回のおもちゃ文庫ですが、今年度、土曜日開催のうちの数回に伺う予定です。

 「ラポールおもちゃ図書館がやってくる!」イベント開催日には、おもちゃ図書館スタッフが会場に伺います。シーサイドおもちゃ文庫のスタッフさんと一緒に選んで持ってきた色々なおもちゃをご紹介しつつ、そのおもちゃの説明だけでなく、おもちゃをどんなふうに使ったら楽しいかを、参加者の方と一緒に遊ばせていただきながら実践でお伝えしたり、「ラポールは気になっていたけど、まだ利用したことがない」…というご家族にはおもちゃ図書館のサービスについてのご説明をします。

 本日5月18日(土)は、3組の親子がおもちゃ文庫へ来館し、8か月~2歳代のお子さんそれぞれが、親子で楽しんで過ごしていました。

 「音が鳴るはしご消防車」(今日は音を消してありましたが…)、動物が乗ったかわいい木製の車おもちゃ「レーサー」、円柱や玉のマグネットをつなげて遊べる「ジャンボマグネット」、きれいな色水が動いて模様になる不思議な板「リキッドフロア」などが人気でした。

 今日の遊びの実践は、例えば、紐を引っ張って歩かせるプルトイ(引っ張るおもちゃ)「ダンシングアリゲーター」は、そのまま置いてあると見向きもされませんでした。しかし、スタッフがお子さんたちの周りをさりげなく引いて練り歩くと…「カタカタカタカタ…」という音に惹かれ、急に注目を浴びます。この時、「見て見て!」と注目を促すことなく、ごく自然にお子さんが気付くように近くを「繰り返し」通り過ぎて見せるのがポイントです。電車や消防車に夢中だったお子さんが、「あれ?これにもタイヤがついてるぞ…?」と黄色いタイヤ(ワニの足)を指さして「ぶっぶ(車)」と発信したのがすごく印象的でした。乗り物と「同じ」で「好きな部分」を見つけられた瞬間です。

 オッティというまん丸のお顔の形をした木のおもちゃは、外側や中央のあたりに布でできた長い袋状のパーツが通してあり、引っ張ると伸びるつくりになっています。ただ置いてあるだけでは、遊び方もかわいさも伝わりにくいおもちゃなのですが…まずは、真ん中の赤い布をすべて引っ込めておいて(引き抜けない構造になっています)、まずは大人が少しずつ、少しずつ引き出していくと…あっという間に興味を惹かれて「やりたい!」とすぐに手を伸ばしました。コツは、ちょっとずつ動かして見せることと、言葉で説明しすぎないこと。お子さんは「動く不思議」に注目すると、「あれ…こっちも出てくるのかな?」とおもちゃ全体にも興味を持って、最後は自分で全部の布を引っ張り出してみていました。保護者の方は、「これは、お店で見ただけでは手に取ろうと思わないかも…!」と感動してくださいました。

 おもちゃの遊び方は、十人十色。ただおもちゃを運んで提供するのではなく、支援先のスタッフの方や、参加者のお子さんやご家族の方と一緒に、「見せて(魅せて)、触って、一緒にやってみて」をモットーに、おもちゃ図書館スタッフがみなさんの好きなことを一緒に見つけていきます!

 終了後にはアンケートにもご協力いただき、「今後ラポールおもちゃ図書館も利用してみたい」という方もいらっしゃいました。このシーサイドおもちゃ文庫さんのイベントは、「地域活動支援」として開設して間もないおもちゃ文庫さんへのおもちゃ選びと遊びのコツをお伝えする支援をさせていただくと同時に、市内南部方面でなかなか横浜ラポールへアクセスがしにくいエリアのお子さん、ご家族に、ラポールおもちゃ図書館を知っていただくという「広報」の目的があります。

 ぜひ、今年度「シーサイドおもちゃ文庫」でたくさんの方に出会えることを、楽しみにしています!イベント開催日には、お気軽に足をお運びください。

 「地域活動支援~ラポールおもちゃ図書館がやってくる!@シーサイドおもちゃ文庫」の次回開催予定は、令和6年8月17日(土)午前10時~12時となっています。暑い中、またお盆にもかぶってしまっていますが、夏休みの息抜きにいかがでしょうか?ご参加お待ちしています!